さぶかるもん

アニメ歴約20年、ドラマ歴約5年の硬派オタクによる備忘録

『さらざんまい』4話 感想

矢逆家の母親のカズくんとはるかと二人の呼び方の違いから、おやとは思っていたんですが、二人はやはり異母兄弟なのかなと思わせる締め。

血の繋がっていない兄弟(未確定)と病気の弟(ほぼ妹)という点では『ピングドラム』を思わせる設定で、他にも謎の警官コンビのかわうそいやダンスの締めのポーズは『ウテナ』、燕太の同性愛という点では『ユリ熊嵐』と、幾原監督の過去作要素が散りばめられています。

物足りない点は、やはりバンクの多さと戦闘が単調であまり意味をなさないところ。次回から警官が欲望のレベルを上げる的なことを言っていたので、何か変化があればいいのですが。

2019年春アニメ 視聴継続作3話までの感想

今回は現段階では甲乙つけがたいところがあるのでランキング形式ではありません。

 

『さらざんまい』

時代に合わせているのか、幾原作品は段々ネタ度が増して話が低年齢層向け化している感じで、今回のは高松信司監督の『美男高校地球防衛部LOVE!』に近く、なんか求めている方向とは違うんですが、決闘して願いを叶えるといったところではウテナと似ている部分も。欲望(願い)といったテーゼでいえば、個人的には仮面ライダーオーズを思いだすのですが、この作品ではどう描くのか気になります。

以前はてなダイアリー時代に書いたオーズの感想はこちら。https://benitomoro33.hatenadiary.org/entry/20110913/p1

 

『キャロル&チューズデイ』

発表段階では脚本として渡辺あやさんの名前が出ていたんですが、HPが更新されたら名前が消えてしまって、何があったのか気になるところ。

 

今の段階的では凡庸なサクセスストーリーといった感じで、楽曲面以外では秀でたものは感じず不安。

音楽とAIといったところでは、渡辺信一郎監督は『マクロスプラス』でバーチャルアイドルを扱っていますが、その駄目な焼き直しにならないことを願います。

あとは、触れ込みで語られる「火星の歴史に刻まれることとなった奇跡の7分間」が、説得力を持った、視聴者が白けない形で描けるのかがポイント。

 

この世の果てで恋を唄う少女YU-NO

原作は未プレイですが、『動物化するポストモダン』を読んでいるので概要や重要性はある程度理解しています。シュタゲの成功例はあるものの、なんかこれはうまくいってない感じが現段階ではしますが、まだ序盤なので静観。

 

フルーツバスケット

2001年放送の大地丙太郎監督の作品は視聴済み&同時に見直し中。キャラの背中カットが印象的なOP含め、前作を踏襲している印象で絵柄以外の部分では今とのころ大きく変わらず。ただ、やはり大地監督版の方がコメディ描写は良くて、進むペースは殆ど同じでも体感のテンポがよく、楽しさでは前作の方が勝っている感じ。原作は読んでいないので続きがどうなっているのかを楽しみにしたいです。

 

鬼滅の刃

掴みは良かったけど、修行の部分やキャラの思考が時代が大正なので仕方ない部分があるものの、前時代的ワンパターンさでちょっと萎えた。今後面白くなるようなので期待。

作品とは離れますが、ufotableについて少しだけ書くと、個人的には設立初期のサブカル度が高い作品をやっていたころの方が断然好きで、FATE以降はちょろっと出したOVA以外は原作もののみといった状況を、クリエイティブ精神を失ってしまったのか、いやまだじっくり準備を整えている段階なのかもしれないと複雑な気持ちで見守っていた中、今回の脱税はやはり残念で、今後にも期待できないかなと半分見放しの心境。

 

『群青のマグメル』

作者は中国の方でbilibiliも製作に関わっている。

作者も公言している通りHUNTER×HUNTERはじめ、他ジャンプ作品からの影響が多分に見られ、監督もNARUTOの伊達勇登さんということもあって、それなりに面白い。今のところ一話完結型でドラマの積み重なりがあまりないけれど、今後の展開に期待。

 

『消滅都市』

ゲーム未プレイ。2話まで、特筆したものがなく、スクーター頑丈すぎだなぐらいに思ってたところ、3話が、震災メタファーものとして、いとうせいこう著『想像ラジオ』を思わせるような内容で良かった。惜しむらくは、アイドルについて描写が少なく、なんの思い入れもないので感情があまり入らないというのが欠点。まあ、アイドル好きな人は勝手に好きなアイドル代替して見ることができるかもしれませんが、もっと話をかけて欲しかったところ。

想像ラジオ (河出文庫)

想像ラジオ (河出文庫)

 

 

『HuGっと!プリキュア』が低評価な件

坪田文さんがシリーズ構成ということで久々にプリキュアを視聴。坪田文さんは、ドラマ『コウノドリ』に関わっていることから、育児問題がメインテーマに描かれると思っていたのですが、前半以降その面の陰は薄れ、話題になった男の子プリキュアなどジェンダー、多様性の話にシフトしていって、少し散漫で中途半端な印象はありましたが、それも育児に関わる事であり、どれも重要な内容で意義ある良い作品だったと思います。

しかし、知る人ぞ知る、老舗の作品感想投稿サイト「作品データベース」の評価の50件中31件が不評で、最低評価の最悪が20件もあり、歴代シリーズの中でワースト2位(一位はハピネスチャージプリキュア)ということで、何がそんなに不評の要因になっているのか気になったので最終回放送後に投稿された感想を中心にツッコミつつ見ていきたいと思います。ただ、ブログ筆者は坪田文脚本回の重要そうなところしか視聴しておらず、細かい整合性やシーンについては語れないことを断っておきます。

 

全体的にはキャラに一貫性がなく積み重ねの描写が薄い、といった意見が多く、ちゃんと細かく見ているような、なるほどなと思う意見もありますが、一方、なにがそんなに気にくわないのか理解しかねるような意見も。

それっぽい台詞だけは吐いて来る薄いキャラ付け、相手の意見は悪扱いしつつ自分達の意見は正義として押し付けるメッセージ性というものを履き違えた展開。
スタッフが自分達の思想を垂れ流しにするのが第一で、子供に向けた作品を作るつもりが無いって事なんでしょうね。

はなの応援とか押し付けがましいところはありますが、それだと歴代シリーズを全て否定することになってしまわないか(笑)

また、この作品の特徴として、敵をやっつけてお終いということでなく、幹部の面々を浄化して相手の事情をある程度慮り、説き伏せて改心させ、新たな人生を始めるといった流れがあり、単純な勧善懲悪な話ではないでしょう。この方の理想の子ども向け作品がどういったものか分かりませんが、メッセージの内容などを考慮せずに否定するのはまさに独善的な見方です。

 

関連して、応援といった部分について批判的に書かれているのも目立ちます。

「頑張れ」と声に出すだけなら実に簡単な事だ。応援団のエールに説得力があるのは、応援団に応援される側に負けないだけの覚悟や積み重ねがあり、応援される側がそれを知っている、応援団との間に信頼関係が構築されている、そういった場合だけだ。相手の事情を知らず知ろうともせず「頑張れ」を連呼するのは無責任なだけで応援にならない。病気や欝、打ちのめされたばかりの人間が、
最も口に出して欲しくない言葉が「頑張れ」だ。

しかし、この作品は応援を無条件に賞賛しているかといえば、そんなことはなく、5話での『十分がんばっとるヤツに、がんばれいうんは酷』や8話での若宮アンリの『応援なんて誰にでもできる。その無責任ながんばれが 彼女の重荷になってるんだよ』といったように応援することの難しさも描かれていました。

参考記事→「十分がんばっているヤツに、がんばれ言うのは酷」これを言える今年のプリキュアは、強い。- プリキュアの数字ブログ

 

一番いいねがついていた意見がこれ

脚本の独りよがりっぷり
この一点につきます。
「目立ちたい」「社会派気取りたい」「高尚ぶりたい」という、脚本の浅はかな欲望が透けて見える作品でした。
この欲求を満たすために、子供が理解できるかは完全無視、如何にSNSで話題になるかに終始した話が多すぎです。

他の長文の批判も大体要約するとこんな感じで理解できる部分もありますが、基本的に悪い部分しか見ておらず、批判してやるという姿勢が目立つということです。

まあ、かくいう自分も細かいことが気になり、過去に批判メインの記事も書いたことはありますし、宇多丸さんのように子ども向け作品だからといって甘く観ずにダメな部分はきちんと言うような姿勢を支持していますが、ここまで負の感情が優先したような感じで否定してしまう根底に何があるのか気になります。大人として、子ども向け作品を見る際、望ましくないような影響を及ぼすようなところがあれば批判するのは当然ですが、ここまでムキになって否定する作品では全然ないと思いますし、ここにある多くの批判は個人的に不快といっただけでしかない手前勝手なものが多い印象を受けます。

子ども向け作品というのは、親と子どもが一緒に観て、あれこれ語りあい共に学ぶといった形が理想だと思っていて、足りない部分は補いながら伝えていくべきでしょう。まあ、個人の感想なんだからいいんですが、何でこの人たちはプリキュアを見ているんだろう?と疑問に思った次第です。

 

2019年冬アニメ 視聴継続作現時点でのランキング

2019年1月放送開始TVアニメ視聴継続作品の現時点でのランキング。

 

1位『どろろ

原作や1969年のアニメと違い、百鬼丸が身体だけではなく、目、耳、口も使えない設定になっており、その中でのどろろとのコミュニケーション描写が面白く、障害のある人の世界観がうまく表現されている。今後、機能を取り戻していくことで百鬼丸にどういう変化をもたらすのかがポイントで今後の展開に期待。

2位『モブサイコ100 II』

ホラーの本質に迫る展開が続き、前期のアクション満載で魅せるところから一段進化して演出でも魅了される贅沢さ。

3位『ブギーポップは笑わない

原作未読。2000年のオリジナルストーリーで作られたアニメ『ブギーポップは笑わない Boogiepop Phantom』は視聴済みで、現時点では前作の方が好み。

共感できるようなキャラやストーリーに乏しく、散漫な感じで、演出も淡泊であまり特色がなく、なんとかアクションで見せ場を作っているといったところ。段々面白くはなってきているので、今後に期待。

4位『約束のネバーランド

原作未読。1話を見て、ドラマ化もされたカズオイシグロさんの『わたしを離さないで』に似ているなと思った。まずは脱出劇が見所で概ね面白いものの、演出的不自然さが気になるところがちらほらあり、目立つのとしてはコニーが別れのあいさつをした時にはぬいぐるみをちゃんと抱えていたのに(無料試し読みを確認したら原作は挨拶で帽子持ってた)、直後の先生と歩いているカットでは無くなっているといったところ。あと、なんで外の世界を知らない主人公達が発信器やら監視カメラの存在を知っているのかなとかも気になったけど、まあここを突くのは野暮かな。

5位『ケムリクサ』

元は2012年に公開された自主制作アニメ。『けものフレンズ』はディストピア的な部分がちらほらする感じでしたが、この作品は初めからディストピア全開でややハード。旅をするところから『少女終末旅行』に似ている感じがします。

6位『revisions リヴィジョンズ』

主役である大介の痛さが目立ち、なかなか頭が痛くなる設定ですが、そこは全体を見て判断したいところ。ただ、3話での分かりやすい単純なリベラル腐しを見て、こりゃ期待できんなとも。

 

2018年アニメ振り返り

劇場作品は追い切れてないものがあるので、TV、ネット放送についてのみ。

とりあえず、ベスト10といきたいところですが、不作の年だったので、ベスト5まで。

 

1位『DEVILMAN crybaby

2位『ゴールデンカムイ

3位『TO BE HEROINE』

4位『バキ』

5位『あそびあそばせ

 

各所評価が高い『宇宙よりも遠い場所』は、個人的な苦手意識があるところもあり途中で脱落。

 

全体的な統括をすると、時代に取り残されている感がするものが多く、意欲的な作品が殆ど見られませんでした。

NETFLIX時代の幕開けじゃー!といった開幕でしたが、『DEVILMAN crybaby』以外は特段目玉作品もなく、現在発表されてる以降のラインナップを見ても、そこまでワクワクせずという感じで、まだこれからというところ。

3位にあげた『TO BE HEROINE』や『一人之下』などクオリティも高い作品が出てきている中国製アニメについて、色々新作も発表されているようで今後にも期待したいのですが、今期には日本で放送される作品が一本もないという状況。向こうにとっても日本でビジネスするメリットがないとなっているかもしれませんが、中国作品を日本で見る機会が無くなってしまうとなると残念です。

あとは、フジテレビが『+Ultra』という海外展開に力を入れたプロジェクトが開始しましたが、その第一段作品である『INGRESS』は、ヒロインが無駄にロリキャラで、設定だけこだわったような日本的内向きさが溢れるような作品で、昔あった『NOISE』枠のように長続きしないんじゃないかという出だし。渡辺信一郎監督の『キャロル&チューズデイ』は期待していますが、当初名前が出ていた脚本の渡辺あやさんの名前がリニューアルした公式に出ていないので少し不安。

 

 

 

 

スタッフで見る、チェックすべき2018年夏ドラマ

2018年7月放送開始のドラマの中でスタッフ的に良作になるだろうと予想される作品をピックアップしました。

 

「GIVER-復讐の贈与者-」

http://www.tv-tokyo.co.jp/giver/

監督:小林勇貴、小路紘史、西村喜廣

脚本:継田淳、小峯裕之

主演:吉沢亮

リアルで不良の人をキャスティングして撮ったインディー映画『孤高の遠吠』で注目され、『全員死刑』で商業映画デビューした、小林勇貴監督の初TV作品。原作ものですが、どんな映像になるのか楽しみです。

 

「健康で文化的な最低限度の生活」

https://www.ktv.jp/kbss/index.html

演出:本橋圭太、小野浩司

脚本:島弘一、岸本鮎佳

出演:吉岡里帆井浦新田中圭 ほか

新人ケースワーカーを主人公に生活保護問題を描き話題になっている漫画原作。脚本の矢島さんは『毒島ゆり子のせきらら日記』で向田邦子賞を受賞。

 

 

 

悪魔が来りて笛を吹く(SPドラマ)」

http://www.nhk.or.jp/dramatopics-blog/20000/297354.html

演出:吉田照幸

脚本:喜安浩平

出演:吉岡秀隆 ほか

連ドラではありませんが、同スタッフの『獄門島』が良かったので紹介。

 

「高嶺の花」

https://www.ntv.co.jp/takanenohana/

脚本:野島伸司

演出:大塚恭司、狩山俊輔、岩崎マリエ

主演:石原さとみ峯田和伸

最近のゴールデン枠での野島伸司さん脚本作はイマイチハマらない感じなのですが、この枠での峯田和伸さん主演は初なので、それだけでも楽しみ。

 

「ハゲタカ」

http://www.tv-asahi.co.jp/hagetaka/#/?category=drama

脚本:古家和尚

監督:和泉聖治  ほか

主演:綾野剛

 07年にNHKでドラマ化されていますが、そちらは未見。古家さんと和泉さんの初タッグに期待。

 

「dele(ディーリー)」

http://dele.life/

脚本本多孝好金城一紀瀧本智行青島武、徳永富彦、渡辺雄介

監督:常廣丈太、瀧本智行

主演:山田孝之菅田将暉麻生久美子

主演の二人だけで話題性抜群なんですが、脚本に金城一紀さんも参加しており、期待が高まる。

『TO BE HEROINE』1~4話 感想

中国のスタジオ絵梦HAOLINERS)制作のオリジナルアニメで、絵梦代表である李豪凌氏が自ら監督、脚本、絵コンテまで手がけている。李氏は新海誠監督が所属するコミックス・ウェーブ・フィルム制作の新作『詩季織々』の総監督もやるなど精力的な活躍をしており、今後も注目される人物。

 

前作である『TO BE HERO』と共にGyaOで視聴。

 

選択とは自由とはなんぞやと哲学的悩みを抱え、大人になることに不安を覚える女子高生が主役で、そんな心象とリンクした異世界に突然飛ばされヒーローとして活躍する話と、幼なじみである二人の男子を中心とした過去回想がクロスする構造。

現実描写は割とシリアスな話を含む甘酸っぱい青春劇で、異世界描写は服を脱いで服魂(スピクロー)という従者や武器を召還して闘うといったギャグ調のノリでそのギャップが激しいw

ギャグ作品としては『TO BE HERO』の方が日本語版をワタナベシンイチさんが監修していることもあってか面白いのですが、この前作も含めて特筆すべきは作画面で、日常芝居やアクションが激しく動き、殆ど日本の作品と比べても見劣りがしない点。『TO BE HERO』は「ワンパンマン」や「モブサイコ100」を意識したような感じで、『TO BE HEROIN』は日常描写はシャフトに近く、演出や芝居も含めてよく出来ていて、異世界のアクションやエフェクトも少々荒削りではあるが見応えがある作画で楽しませてくれます。

アニメーション制作の主体は絵梦ではなく、StudioLAN!というところで、情報は少ないのですが、外国の優秀なアニメーターをスカウトしているらしく、ここまでのものが普通に日本以外で作られるようになったのかと素直に感嘆します。