さぶかるもん

アニメ歴約20年、ドラマ歴約5年の硬派オタクによる備忘録

『ナオミとカナコ』の陰に隠れた内田有紀主演作『はぶらし/女友だち』評

脚本:横田理恵、森山あけみ、鹿目けい子 演出:宮武由衣、千村利光

 
 
 
主演の内田有紀さんは、現在放送中の『ナオミとカナコ』に出演していますが、こちらは加奈子とは正反対の自信に溢れた人気ドラマ脚本家を演じています。
 
高校時代に合唱部で仲が良かった池脇千鶴演じる水絵が20年ぶりに突然子ども連れで「一晩だけ泊めて欲しい」と家に押しかけてきて、そこから鈴音の生活が乱れ始め…果たして水絵の目的はなんなのか!?といったサスペンス要素ありの、対照的な道を歩んだ2人の女性がぶつかり合いながら人生に向き合う様を描きます。
 
水絵の境遇に共感しても、その行動には賛否分かれるかもしれませんが、サスペンスとしても面白く、現代女性の苦境や葛藤を描いた作品でオススメです。
 
はじめ『美しい隣人』を思い出して、似たようなダークな展開を期待したのですが、この作品はそういう見方を少し逆手に取ったような構造をしていて、そこは巧いなと思う一方、共感をさせたいが為か水絵の行動を少し見せすぎていてサスペンスとしては弱くなっている部分があり、そこは残念なところ。
 
尾美としのり演じるプロデューサーと鈴音が不倫関係にあるという設定で、そこに金子ノブアキ演じる古本屋(超善人)との出会いがあり、関係はどうなるかという恋愛要素もあるのですが、ベッキー問題もなんのそのの結末を迎えるのも見どころです(^^;)
 
 
ちなみに『ナオミとカナコ』の方は、ナオミの行動にも共感が出来ず、ダラダラと予想できるような展開が単調に続くので、ちゃんと観ていません。

 

はぶらし (幻冬舎文庫)

はぶらし (幻冬舎文庫)