2017年春アニメ ほぼ全作品1話レビュー
好み順に並んでいます。
『正解するカド』
小説家の野崎まど脚本のファーストコンタクトSF。アニメ的な釘宮ボイスの好奇心旺盛な科学者を登場させつつ、政府の対応を中心にきっちりエンタメとして魅せていて、面白い。プロデューサーのインタビューによると、予算の問題で、フルCGではなく、一部作画にしているようですが、動きの面でそこが功を奏してる部分もあるのではとも思った。
『神撃のバハムート VIRGIN SOUL』
相変わらず、作画と音響面が劇場級でクオリティが高い。脚本はこれが初アニメ作となる、大石静さんで、その作家性がアニメでどう活かされるのか楽しみでもあり、若干不安なところはあるけれど、1話の掴みはまずまず。
『笑ゥせぇるすまんNEW』
1989年 - 92年に放送されていたアニメは幼少期に少し見ていて、印象に残っており、伊東四朗のドラマも観た記憶が。
制作は初期作と同じシンエイ動画。「あにめのめ」枠としては、初の単独制作で、オリジナルではないが、この枠に期待していたものがやっときた感じで嬉しい。
『Re:CREATORS』
導入としては、割とベタな感じではあるが、タイトルから想起される通り、クリエーターについてのメタ言及的なストーリーになるのだろうか。
『アトム ザ・ビギニング』
ちょっと思っていたノリと違い、天馬博士がチャラい感じで、女性層を狙ったような二人のやり取りに戸惑った。画一的な群衆や、流れが唐突的な部分など、気になるところもあるが、今後の展開に期待できる掴みだった。
『ID-0』
作業において、完全に意識をIマシンに飛ばさないといけない必然性に疑問が。それなりに楽しいが、ノリとビジュアルが谷口監督の前作『アクティブレイド』と似たような感じなので、これから差別化をしていって欲しい。
『サクラクエスト』
まだ、どういう方向に行くかわからないけど、町おこしが成功するという点がゴールであれば、そこをご都合主義な展開で描いてはダメで、ちゃんと説得力のある町おこしのあり方を描くことが出きるかどうかがポイント。
『ゼロから始める魔法の書』
奇をてらわず、丁寧な作りの世界観のファンタジーで好感がもてる。平川哲生さんのTVシリーズ初監督作でもあるので期待したい。
『GRANBLUE FANTASY The Animation』
王道的なファンタジーRPG風の出だし。クオリティは高いが、ありきたりといえば、ありきたり。脚本は原作のCygamesが担当していて、初めて見る名前ばかりで、そこが吉と出るかどうか。
『終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?』
最終的に悲しい結末になるんだろうなと予測がつく、出だし。ドラマの積み重ねをきちんとしていって欲しい。
『王室教師ハイネ』
女性向けだろうけど、教育論ものとしても観れる要素もあり、暫くは様子見。
『覆面系ノイズ』
感情のまま行動する天然系偏執型ヒロインは、ファンタジー要素のない少女漫画としてちょっと個性が強すぎる感じがするけど、話に勢いがあり演出も冴えている。ただ、新歓で合唱部が「きらきら星」を歌うのは『BanG Dream!』同様、違和感がw
『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』
主人公が教師という立場以外は、よくあるラノベ的な作風であるが、テンポよく、キャラも立っていて、それなりに楽しめる。
『月がきれい』
初々しい甘酸っぱい恋愛要素だけだと、おっさんの自分が観ても仕方ないので、何か+αが欲しいところ。キャラデザインと色彩が、2011年放送の『放浪息子』と感触が似ているけど、スタッフは全然別だった。
『クロックワーク・プラネット』
歯車で構築された世界という点では目を引くが、地球滅亡の理由や、なぜ歯車なのかといった細かいところは目をつぶるべきなのだろうか。展開自体はよくあるもので、これからどう世界観を広げて楽しませてくれるのか。
『つぐもも』
少年漫画ものによくある、少年×人妖バトルものに割とストレートなエロ要素を加えた、どこか懐かしさ溢れる作風。多分、第一印象をはみ出ることのない展開を辿るであろう。
『サクラダリセット』
主要キャラが皆似たような印象で、全く中学生らしからぬ、持って回った話し方と、どこか達観したような価値観で構築されており、小説の文章だとあまり違和感がないかもしれないが、映像作品でこの台詞回しは普通に見ていて疲れる。演出でそこが補えていればいいけど、平凡で動きも少なく惹きつける力があるとはいえない。
キャラが、何でもお見通し的(能力の影響もあるだろうが)に他の人とは違う特別な感覚を持った人間みたいなことや、人の感情を台詞で説明してしまうというのもマイナス点で、キャラの性格や感情はストーリーの中で説得力のある形で提示してほしい。
設定自体はそれなりに魅力があるのにもったいないところが多い。
『ひなこのーと』
本が好きすぎて、破って食べるという破天荒美少女キャラがいてぶっ飛ぶが、4コマ原作の日常系萌えアニメは少し食傷気味。
『カブキブ!』
1話の段階では、まだ歌舞伎の魅力が伝わり切らず、よくある部活ものといった出だし。ちょっとクオリティの面が心配で、歌舞伎の描写がしょぼくならないといいが。
『エロマンガ先生』
レイアウトとかはいいけど、話のほうが、ちょっとロリコンの願望丸出しという感じで受け付けない部分も。
『武装少女マキャヴェリズム』
ぶっ飛んだ設定の学園格闘ものだけど、まあハーレムもの亜種といった感じで、1話の時点で惹きつけるものはない。