さぶかるもん

アニメ歴約20年、ドラマ歴約5年の硬派オタクによる備忘録

2018年冬アニメ&ドラマ ベスト10

去年、映画雑誌の映画芸術が映画ランキングからアニメ作品を外すという騒動がありましたが、そういえばテレビ作品も別々にする必要もないなと思い至ったので一緒にランキング。アニメの方は前期からの2クール作品とNETFLIXオリジナル作を含みます。

 

1位「隣の家族は青く見える」

ドラマとしては少し好みと離れますが、テーマとメッセージ性が全カップル(同性愛者含む)必見の内容で、殆ど説教臭くなく、多様性のあり方や、パートナーとの向き合い方の理想的な姿を示しており、様々な配慮をしつつご都合主義さをあまり感じさせないきめ細かい中谷まゆみさんの脚本が素晴らしかったです。

 

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2位「命売ります

 

予想外の掘り出しもので、娯楽性も高く、死を通して生を考えるという文学性も兼ね備えたエンタメ作品。個人的なお気に入りは、オリジナルのブラック企業の回とマジシャンの回。

3位「DEVILMAN crybaby

既に語り尽くされているという感じなので、細かい感想は他の方のを参照してください(笑)ただ、作中で作品としてデビルマンが存在しているという設定は色々齟齬が出てきちゃうので不必要と思いました。

4位「anone」

まだ咀嚼しきれていない部分もあり、感想は別途書く予定。坂元裕二さんがInstagramで、しばらくドラマを休業すると発表され、ああ来年は坂元流会話劇に酔いしれられないのかとがっかりしましたが、映画脚本もやったりするようなので楽しみにしていまふ。

5位「3月のライオン

原作を生かしつつ、シャフトの集大成といった演出を駆使し、彩りを添えてより魅力的にしており見応えがありました。またシャフトにはこういった青春ドラマを手がけてほしいですね。

6位「女子的生活

トランスジェンダーの主人公の日常を親友の後藤との共同生活を中心コミカル描きつつ、マイノリティに対する負のまなざしと立ち向かいつつ前向きに生きる一人の人間の成長を描いた佳作。高校の同級生だったミニーさんの処世術は、あれでいいのかと思いつつ色々共同深いキャラクターでした。

7位「アンナチュラル」

1話でテレ朝の「科捜研の女」や「臨場」にネタ言及していましたが、それらに勝るとも劣らない、非常に間口が広く訴える力が強い社会派法医学ミステリーでした。中堂のキャラが主役を喰うほどのクセの強さで魅了してくれました。ただ、1話から伏線を出していた核のストーリーの最終2話の犯人像が現実離れして、分かり易いストーリー性が仇となってしまって、よくあるダメな日本的ドラマの構成になっていると個人的には感じたので7位にしました。

8位「弟の夫」

同性愛、偏見について考えるための教科書的なホームドラマで素晴らしいのですが、同様に同性愛の困難さを描いた「隣の家族は青く見える」に比べ、やや踏み込みが浅く、ピュアすぎる面がありドラマ的に物足りず。同性愛のテーマとは別に、離婚したけど、そのおかげもあって関係性が改善し、一夜を共にしてしまう弥一と元妻とのあり方も一つの多様性で、そういった部分もよかった。

9位「魔法使いの嫁

少女を買って結婚しようと迫る化け物になんだかんだで惚れるというストーリーはやはり少し抵抗はあるものの、智世は芯があって、エリアスの問題行動ははっきり批判し、最終的にしっかり話し合って物事を決めようという結末はよく、ファンタジーとしても魅力的な部分が多かった。演出がよく、特になかむらたかしさんが、04年の「ファンタジックチルドレン」以来のTVアニメ参加したことはサプライズで非常に嬉しかった。

10位「牙狼GARO> -VANISHING LINE-」

普通にエンタメとして楽しめたものの、ストーリー自体は特筆すべきところはなく凡庸な感じなんですが、朴性厚監督のこだわりのアクション作画+牙狼シリーズ独特の3DCGアクションは見所沢山でそれだけでも見る価値はあると思わせる。特に8話と23話のキングとの戦闘は素晴らしく、物凄い労力をかけて作ったことが分かる。