さぶかるもん

アニメ歴約20年、ドラマ歴約5年の硬派オタクによる備忘録

『TO BE HEROINE』1~4話 感想

中国のスタジオ絵梦HAOLINERS)制作のオリジナルアニメで、絵梦代表である李豪凌氏が自ら監督、脚本、絵コンテまで手がけている。李氏は新海誠監督が所属するコミックス・ウェーブ・フィルム制作の新作『詩季織々』の総監督もやるなど精力的な活躍をしており、今後も注目される人物。

 

前作である『TO BE HERO』と共にGyaOで視聴。

 

選択とは自由とはなんぞやと哲学的悩みを抱え、大人になることに不安を覚える女子高生が主役で、そんな心象とリンクした異世界に突然飛ばされヒーローとして活躍する話と、幼なじみである二人の男子を中心とした過去回想がクロスする構造。

現実描写は割とシリアスな話を含む甘酸っぱい青春劇で、異世界描写は服を脱いで服魂(スピクロー)という従者や武器を召還して闘うといったギャグ調のノリでそのギャップが激しいw

ギャグ作品としては『TO BE HERO』の方が日本語版をワタナベシンイチさんが監修していることもあってか面白いのですが、この前作も含めて特筆すべきは作画面で、日常芝居やアクションが激しく動き、殆ど日本の作品と比べても見劣りがしない点。『TO BE HERO』は「ワンパンマン」や「モブサイコ100」を意識したような感じで、『TO BE HEROIN』は日常描写はシャフトに近く、演出や芝居も含めてよく出来ていて、異世界のアクションやエフェクトも少々荒削りではあるが見応えがある作画で楽しませてくれます。

アニメーション制作の主体は絵梦ではなく、StudioLAN!というところで、情報は少ないのですが、外国の優秀なアニメーターをスカウトしているらしく、ここまでのものが普通に日本以外で作られるようになったのかと素直に感嘆します。