『神撃のバハムート VIRGIN SOUL』 ネタバレなし感想
基本的には活劇エンタメなので、あまり語ることはないのですが、面白かったです。
数々のドラマを手がけた、ラブストーリーの名手である大石静さんの初アニメ脚本で、その手腕がこの作品でも発揮されており、ヒロインが禁断の恋をし、様々な壁を乗り越え向き合っていく様を壮大に描いていて、心を打たれる。アレサンドのエピソードもよく、人の愚かさ、哀れさが凝縮されていた。ただ、個人的な好みを言えば、ラブストーリーを主軸とした壮大なファンタジーとしては『交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい』には及ばなかったかなと。
不満点は、シャリオスの描き方が中途半端なところがあり、魔族を奴隷化し、迫害していた理由が不明瞭で、古代兵器を復活させるために負のパワーみたいなものが必要なのかなと思っていたが、そうではなかった。人間ファーストで世界の秩序の安定を考えていたことは伺えるが、その辺のことはニーナにちゃんと叱って欲しかった。
カイザルの最後の扱いやニーナの恋愛模様がメインなことに、前作のコアなファンの批判が脚本家である大石静さんに向けられているのを目にしますが、大石さんの責任にするのはお門違いで、大石さんのインタビューを読めばわかりますが、プロデューサーが話の大枠を考え、打ち合わせを重ねて、守るべきところは守って修正し、最終的に監督が認めたうえで作られているわけですから、批判するならば監督も批判すべきです。
まだ、続編の可能性を残しているので、期待して待ちたいと思います。
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